ペレットストーブに使う燃料。木質ペレットも劣化しますよっていうお話。
去年はペレットストーブの使い始めに、同じ燃料を使っているのに調子が悪いとか、黒煙が出るなんてお問い合わせをもらったのね。
確かに同じ燃料なんだけど、製造されてから一年とか半年とか経っちゃうと、湿気を吸ったり、保管の状況だったり、ペレット工場の質の問題だったりで、買ったばっかりの時の品質が保てない時があるのね。
通常のペレット燃料は鉛筆の太さくらいで、長さは3センチ前後。硬くて手で折ろうとしてもかなりの力が必要です。劣化したらどんな風になるかっていうと、柔らかくなって、簡単に折れてしまったり、湿気を吸った時はふやけてボロボロになって鉛筆のような棒状を保てない時もあります。
(水を吸うとこんな感じになります。)
そんな燃料を使うと、燃料を運ぶスクリューに押しつぶされて、粉々になってしまい燃料室にペレット燃料が運ばれにくくなって、燃料不足で消えたり、火力が小さくなったりします。
なので、去年と同じ燃料で燃やしてもちゃんと燃えません。これはまだ日本のペレット業界に燃料の基準がしっかりと無いので、防ぎようがないのです。というか、しっかりと基準を作ると木の種類を選ぶようになってしまい、ペレット燃料を作るために木材を輸入するなんてことにもなって来ます。
そうなると燃料が高くなります。そしてペレット燃料の一番いいところでもある、地産地消や自分達で作れるエネルギーっていうところから大きく外れて来ます。
ペレット燃料は、一切の接着剤や防腐剤、凝固剤などを使わない、安心安全な燃料なので、大きな気持ちで捉えてもらいたいと思います。
ボクの家では、年中品質が揃っていて一年後でも崩れないで使える、苫小牧のイワクラの燃料を使っています。本当は伊達市の燃料を使いたいのですけど、年中同じ状態で出荷されていないのが現状です。ただ値段は北海道で一番安いです。
ペレットストーブは、ユーザーが自分で燃料を補給するので、燃料をストーブに入れるときには、燃料がどんな状況か、常に確認しておくと変化があったときに気付くので、普段から注意深く見ておくといいでしょう。